予てより金属対応タグとしてアダプタ(パッチ/平面アンテナ)に通常のタグインレット等を結
合させる簡単な構成のアダプタタグを提案してきました。一方では金属対応スペーサータグとも言
われています。今回新しい半波長アンテナの金属対応タグと、それを小型化し金属体等をタグアン
テナの一部として利用し、通信性能を高める新アダプタタグを開発しました。タグ構成法は種々あ
り、インレットをパッチアンテナ導体の上又は下側に配置する方法や、インレットの状態でそれに
付加アンテナを貼り合わせた新金属対応インレットを使用する方法などがあります。アンテナ方式
は、シングルとマルチパッチ方式があり、後者は複数アンテナの相互作用を利用し広帯域で安定な
放射特性を得ることができます。
従来の金属体等をタグアンテナとしても利用するタグ形成法は、パッチアンテナにタグICを直
接実装し一体形成する方法が広く使われています。そのため、アンテナにタグICを整合実装させ
る難しい設計が必要となります。一方、新タグはパッチアンテナとインレットを結合するだけで特
別の設計は不要で製作は容易です。特にインレットは、一般的な各種のものが使用できるため用途
に見合った大きさ、特性のタグが製作できます。新アダプタタグは、構成法や使い方によりその放
射波が金属体側面や上、下面、裏面等からも放射され読取り距離も大幅に伸長できます。そのため
リーダによるタグとの交信は容易となり用途が広がります。例えば放射特性が斜め方向となる金属
対応ビームチルトタグとしても利用でき高いところやタグ正面から読取が難しい物体等との通信も
可能となります。
当方はこれら新タグ形成技術(ノウハウ)や特許をご提供させて頂きます。
<関連情報>
新しい金属対応インレット 新しい金属対応スペーサ―タグ
金属対応ビームチルトタグ 金属対応アダプタタグ方式
パッチアダプタ方式による長読取り距離金属対応RFIDタグの提案
下記は新金属対応タグ例です。種々のインレットに合わせた色々な構成法があり用途に適した形状
のタグが製作できます。読取り距離はリーダー出力EIRP:4W(換算値)で金属平板上で測定
した値ですが、長い金属体等に適用すれば読取距離は更に伸長されます。寸法はタグ本体の概寸で
す。
【1】インレットとアダプタ/スペーサ―を同じ寸法に設計した新タグ
ラベル付インレットの場合、印字、エンコードした金属対応タグが作製出来ます。
ラベル付タグ ラベル付タグ
(a)SD21-2P (b)SD17-2P
21×74×3mm(縦×横×厚さ) 17×73×2.8mm
読取り距離 ~6m ~6m
Wetインレタグ(ラベル無し)
(c)SDW17ー2P
17×73×2.6mm
~4.7m
【2】他の代表的タグ
(d)STA34-05P(薄型) (e)STA22-75P(薄型)
34×60×1.2mm 22×64×1.6mm
~3.5m ~4m
(f)SA17-5P (g)SA17-3P
17×68×5.7mm 17×65×4mm
~16m ~11m
(h)SAB12-3P (i)SL9-2P
12×80×4mm 9×55×3mm
~10m ~4m
(j)SD25ー2C(ソフト)
25×75×3mm
~10m
[新アダプタタグ例]
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